あなたの会社をギリシャの神々に例えると誰? – チャールズ・ハンディの組織文化モデル

企業文化の分析・診断のために、いくつかの手法が研究されてます。ここではヨーロッパにおけるドラッカーのような存在と言われるチャールズ・ハンディの組織文化モデルをみてみましょう。

 

チャールズ・ハンディとは?

チャールズ・ハンディ(Charles Handy/1932年~)は、アイルランド出身の経営学者です。ヨーロッパでは、経営学の権威として知られる人物であり、ロンドンビジネススクールの創設者の一人でもあります。日本における知名度はいまいちですが、ヨーロッパにおけるドラッカーと評される人物だそうです。

著書も何冊か出てますが、組織文化について書かれている「ディオニソス型経営(原題:Gods of Management)」は既に絶版のようで、アマゾンでも高値がつけられています。

 

組織文化モデル

チャールズ・ハンディは、組織の文化を4つのカテゴリーに分けています。書籍の原題、「Gods of Management」のとおり、文化をギリシャの神々に例えて表現しているところが面白いです。

4つのカテゴリーは次の通りです。

1.権力文化
権力を保持する強大なリーダーによって、支配される組織でゼウスに例えられています。組織は蜘蛛の巣のような状態で、中心にいる蜘蛛がすべての意思決定や行動を握っています。権力文化は、意思決定が速かったり、統一性が出ますが、一方で、リーダーの枠を超えて組織が成長することがない、という弱点もあります。

 

2.役割(官僚)文化
体系だてられ、整理されている組織で、ギリシャ神殿に例えられています。組織構造はきっちりした階層構造になっており、それぞれの役職には明確な役割や手順が与えられています。役割(官僚)文化では、決められたことを決められたとおりに行うことで一貫性のある経営が可能になる一方で、市場環境に対応したり、変革を起こしたりするのが苦手、という弱点もあります。

 

3.仕事(タスク)文化
プロジェクトベースで仕事が進んでいく組織で、女神アテナに例えられています。特定の目的に向かってチームが編成され、目的を達成したらチームが解散する、ということを繰り返します。コンサルティングファームやIT企業などに多いタイプと言えるかもしれません。柔軟性や革新性が求められる状況に強い一方、組織全体での強みや一体感を生み出すことが難しいという面もあります。

 

4.個人文化
専門家が集まって、ゆるやかな組織を形成している文化で、酒と歌の神ディオニソスに例えられています。この組織に所属している人たちは、個人の目的を達成するために存在していて、組織に対する忠誠心や所属意識は薄い傾向にあります。士業の会社やデザイン事務所など、専門職を擁する組織に多いタイプと言えます。

 

という感じで、どの企業も、完璧にどれかに当てはまる、というわけではありませんが、どれかの傾向が強くなっているとされています。

4つのタイプそれぞれの強み、弱みがありますが、汎用的に完璧な組織文化というのは存在しないので、自社にとってどれが最適か?という視点で考える必要がありますね。

 

 

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Naoki Shimizu

Naoki Shimizu

一般財団日本アントレプレナー学会代表理事
大学卒業後、マイクロソフト日本法人に入社。その後独立し、海外不動産の紹介会社を起業した後、モバイルコマースの創業メンバーとして参加し、上場を目指すが頓挫。その後、海外の経営ノウハウをリサーチし続け、2011年に世界No.1のスモールビジネスの権威、マイケルE.ガーバーと出会う。同氏の日本におけるマスター・ライセンシーとなり、2013年には日本初のE-Myth社認定コーチ(E-Myth社はマイケルE.ガーバーが創った世界初の中小企業向けビジネスコーチング会社)になる。現在は、日本の中小企業がワールドクラスカンパニーになるための支援活動に力を注いでいる。
Naoki Shimizu

Naoki Shimizu

一般財団日本アントレプレナー学会代表理事 大学卒業後、マイクロソフト日本法人に入社。その後独立し、海外不動産の紹介会社を起業した後、モバイルコマースの創業メンバーとして参加し、上場を目指すが頓挫。その後、海外の経営ノウハウをリサーチし続け、2011年に世界No.1のスモールビジネスの権威、マイケルE.ガーバーと出会う。同氏の日本におけるマスター・ライセンシーとなり、2013年には日本初のE-Myth社認定コーチ(E-Myth社はマイケルE.ガーバーが創った世界初の中小企業向けビジネスコーチング会社)になる。現在は、日本の中小企業がワールドクラスカンパニーになるための支援活動に力を注いでいる。